Restar Logo
レスター × レスリング

特集記事

2026.06.30

藤波 朱理「これまでの歩み」

2026年4月、女子レスリング界で150連勝以上という前人未到の記録を持つ藤波朱理がレスターに入社しました。53kg級で世界の頂点に立ち続けた彼女は今、誰も挑んだことのない階級アップという新たな挑戦に踏み出しています。4歳でレスリングを始めてから現在に至るまで、その歩みと競技への想いをご紹介します。

レスリングとの出会い

レスリングを始めたのは4歳の時です。物心がつく前のことなので、始めた記憶もきっかけも正直よく覚えていません。デビュー戦では泣いてしまってマットに上がることすらできなかったと聞いています。

父も母も、最初から本気でやらせるつもりはなかったそうです。ただ、兄が厳しく練習に打ち込んでいたこともあって、家族の会話は自然とレスリング中心になっていきました。その輪に入れない悔しさが、頑張るきっかけになったんだと思います。

勝ちたいという気持ちが芽生えた日

転機になったのは、1つ上の女性選手との出会いです。何度挑んでもボコボコにされ続けて、そこで初めて「あの人に勝ちたい」という気持ちが生まれました。それまでは遊び感覚でやっていたのが、そこから勝ちにいくレスリングに変わりました。練習の量も取り組む姿勢も、全部変わりましたね。

その選手だけを見てやり続けていたら、気づいたら自分の力もついていて、中学2年生の時にようやく初めて勝てました。その時の嬉しさは、国際大会で勝った時と同じくらいでした。そこから今の連勝記録が続いています。

記録よりも、強くなること

 

連勝記録は、目指して作ったものではなく、結果としてついてきたものだと思っています。記録を守るためにレスリングをしているわけじゃなくて、昨日より今日、今日より明日、自分が強くなっていくことに集中した結果です。

大きな大会が終わった後、目標がない時期がありました。遊んで好きなことをして過ごしていたのですが、気が付いたら心が空っぽな感じがして。その時に、自分は何か目標を追っている時が一番充実しているんだと気づきました。今はまた新しい目標に向かって動いているので、毎日が楽しいです。

誰もやっていない道へ -53kg級から57kg級へ階級変更-

女子レスリングで世界の頂点に立ち続けた選手は、みなさん階級を下げながら記録を積み上げてきています。階級を上げての連覇は前例がありません。その難しさは分かった上で、あえてこの道を選びました。

チャンピオンの座を守るよりも、新しい階級でチャンピオンを奪いに行く方がワクワクしたんです。4キロの階級差はコンタクトスポーツでは大きな壁ですし、難しい部分もあります。でも、それも含めて楽しんでいます。

好きだから、続けていける

怪我で出場できない悔しさを経験しながらも、その度に「怪我には意味がある。この期間に成長できる。」と気持ちを切り替えてきました。今は相手ごとの戦術面を考えながら、日々の練習で確かめています。

実家の掃除をしていた時に、幼い頃の自分の姿が残るものを見つけて涙が出てきました。あの頃は純粋にレスリングが好きでやっていたんだなと。どんなに理由が増えても、その気持ちだけは忘れずにいたいと思っています。まだ見たことない景色を、これからも追いかけていきます。

 

他の特集記事を見る